2011/05/15

忘れな草(1978) - 佐々木丸美

読了。

佐々木丸美コレクション2 忘れな草佐々木丸美コレクション2 忘れな草
(2007/01/16)
佐々木丸美

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葵と弥生。二人の少女が企業の継承権を巡る争いに巻き込まれた。
教育係の高杉青年を慕う二人の恋心は巧妙な策略に飲み込まれ、運めの糸はもつれていく。
少女の愛と成長を抒情的に描いた名作『雪の断章』に続く、孤児シリーズ第二弾。
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白状しよう この本は以前に途中で読むのを挫折した本だ。

2009/06/03:たまには読書でもー♪
2009/07/21:無事おわりました( ' - '*)

実に二年ぶりのリベンジ達成というわけだ まさかここまで激しく心を揺さぶられるとは、予想外だよ。

前作「雪の断章」は挫折すること無く読めたのに、次作の「忘れな草」は挫折してしまった理由。それは主人公である葵の人間性がどうしても受け付けなかったのだ。物凄い我儘シンデレラ。とにかくめんどくさい女の子なのだ(物事の捉え方は大人なのだが、行動が子供すぎるのだ)。

二年後のチャレンジとなる今回も「相変わらずめんどいやっちゃなー( ´ω`) 」とは思ったものの、特に途中でスピードが落ちること無く最後まで読む事ができた。いや、それどころか物語の後半は完全に感極まってしまって読むのが苦しかった。

以下 作品より。

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「生きているのが夢の中、夢から目覚めるのが死。私たちは人生価値観をひっくり返して見なければ自殺の本質は解けないわ」

「本質ですって? 自殺に何の論理があるのかしら」

「論理もへちまもないわ。自殺は疲れた命たちの本質的ノスタルジアだわ。望郷の痛みよ。遊び疲れた子供が走ってお母さんのところへ帰るようなもの。私たちが帰るべき命の望郷は広大な無限、宇宙の彼方。そこより他に人間の安らぎはないと信じられたら自殺は善だわ。でも命や生の本質も知らず、苦しみから逃れるための自殺は悪よ。それは単に生と死の橋のまん中から足を踏みはずすことでしかない。うずたかい人生苦の中で孤独に目覚める人は幸せよ。生死のからくりを看破できたことだもの。私は人間の心は孤独の液体で創られていると思うわ。愛しても信じても坂を越えてしまえば空しさへ転げ落ちてゆく。諦めの中にしか浮世の安らぎはないのよ。恋愛なんて心にたまさか流れる流れ星、信頼は孤独の沼の波紋。孤独の理解者にとって自殺は唯一のユートピアよ...」

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何かに取り憑かれたように何度も読んでしまった

ウチは小説を読んだり映画を観たりすると、大抵はその作品に登場する人物の誰かに感情移入をし(たぶんほとんどの方がそうだと思いますが)、その人物からの物語を終えた後に何とか客観的に評価しようと努力する。

だけど、この「忘れな草」は違ったのだ。複数の人物に、それもかなり深く感情移入してしまって苦しかった。特に史郎さんは登場する場面こそ少ないものの圧倒的な存在感。一言ひとこと、噛み締めるように読んだ。

1975年~1984年という僅か9年間の執筆活動、そして復刊される2006年までの長い間、その作品すべてが絶版となっていて入手困難だった伝説の作家の本です。

ごめんなさい。「雪の断章」は読了済なのですが、ウチは過小評価をしていたよ。ウチの大好きな「三浦綾子」さんに勝るとも劣らない、大好きな作家になりました。

しかも、なぜか二人とも北海道出身というから嬉しい限り。いや、ウチは名古屋なんだけどね。北海道といえば雪。名古屋だと一年に一度降るか降らないかと言われる雪。特に根拠はないんだけど、なんとなく雪が好き(ちなみに何の関係もないと思うんだけど、YUKIも好き)。一面の銀世界。ポツリと首を垂れる生命の息吹。幻想的なイメージ。

佐々木丸美コレクション 全18巻
決めました。一人暮らししたら買いたいと思う(文庫は全て持っているけど他の作品も読みたい!)。残念ながらハードカバーを18冊も置いておく場所が無いのだ(既に文庫で溢れかえっている状況なのです)。一人暮らしをする楽しみが一つ増えたね♪

...と、ごめんなさい。全く感想になっていない。でも、しょうがないよね。こんな凄い作品、ウチみたいなパンピーでは感想なんて書けるわけがない。

でも、いいんだ。「佐々木丸美」という作家の魅力は読んだ人にしか完全にはわからないんだ。こんな素晴らしい作家に出会えたことに感謝( ' - '*) そして、「ブクログのプロフィール」変更しちゃった!

これまた大好きな作家「William Somerset Maugham」の「人間の絆」と迷ったけど、「忘れな草」をお気に入りベスト3のベスト1にした。

困ったのはブログ名である。「人間の絆」をベスト2にしてしまっては示しがつかんというか、ファンの方に申し訳ないような気がする。これは2012年になったら「人間の絆」を再読するべきですかね。

本当に困った 困ったねぇ。

あ、あと! 基本的にハードカバーの表紙の方が豪華で好きなのですが(特に「雪の断章」)、「忘れな草」に関しては文庫の方が良いと思う。

忘れな草 (創元推理文庫)忘れな草 (創元推理文庫)
(2009/01/28)
佐々木 丸美

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左(瞳の奥に力強く燃える炎が見える、また相手から目をそらしている、頭では理屈ではわかっているのに自分に素直になりきれない印象)が葵で、右(美しいが、どこか儚げ)が弥生。ウチの個人的な見解だけどね。あれ? あんた「二年前の記事」と言ってる事が逆じゃんw 馬鹿なんじゃないのかw と、書いた後に自分で自分にツッコミ入れてしまった。

うるせーよ( ´ー`)y-~~ この二年で人間として成長した証拠だ。ハードカバーと文庫と両方欲しくなる作家、なかなかいないぜ。

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