2012/04/24

第二の銃声(1930) - アントニー・バークリー

読了 かなりの傑作でした。

第二の銃声 (創元推理) (創元推理文庫)第二の銃声 (創元推理) (創元推理文庫)
(2011/02/12)
アントニイ・バークリー

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高名な探偵作家ヒルヤードの邸で、ゲストを招いて行われた推理劇。だが、被害者役を演じるスコット=デイヴィスは、二発の銃声ののち本物の死体となって発見された。事件発生時の状況から殺人の嫌疑を掛けられたピンカートンは、素人探偵シェリンガムに助けを求める。二転三転する論証の果てに明かされる驚愕の真相。探偵小説の可能性を追求し、時代を超えて高評価をを得た傑作。
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一つの事件に対して8件の推理が複雑に絡み合う「毒入りチョコレート事件(1929)」も革命的だったが、二転三転する後半の物語の展開や衝撃はこちらも負けていない。「これが1930年に書かれた小説なのか!」と思わず唸ってしまった。

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探偵的興味あるいは犯罪的興味を含んだ探偵小説は、数学的ではなく、心理学的であることによって読者を惹きつける小説へと発展しつつある。謎解きの要素は間違いなく残るだろう。しかしその謎は、時間や場所や動機、機会の謎ではなく、人間性の謎である。 ※ 序文より
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本作での一番の特徴は「人間性の謎」という視点に重きを置いて書かれている点である

特に登場人物の描写が素晴らしく(訳者が上手いのかしら)、これらが推理要素に深みを持たせ作品全体の魅力に繋がっていると感じた。よくある「海外ミステリーは登場人物のイメージが捕らえにくい」といった事も無く、最初から最後まで一気に楽しませてくれた。

物語の途中「クレイグ・ライス」ほどではないがユーモアに溢れる一面も。ゲームで例えるなら「逆転裁判」的な面白い流れも少しあったので、海外ミステリーに抵抗を感じている方いかがでしょうか。

個人的には「毒入りチョコレート事件」の方が1年先に出ていますが、「毒入りチョコレート事件」をより楽しむ為にも本作を先に読まれる事を強くオススメします

「毒入りチョコレート事件」「第二の銃声」と読んできて、一作目を読んだ時にウチが抱いた予感は確信へと変わりました。この人はウチの大好きな映画監督である「スタンリー・キューブリック」と同じタイプの人間ですね。

「なかなか今回のロジャー・シェリンガムは冴えてるなー」と思っていたら、あの結末 最後の最後でかけた梯子を笑顔で外す。嫌いじゃないですね

こんなに完成度の高い作品を書いた人が、なぜ日本で知名度が低いのか疑問に思います。巻末の著作リストを見るとアンブローズ・チタウィックシリーズもあるようで読んでみたいのですが、現在は入手が困難な状態(涙) これからの創元推理文庫さんのお仕事に期待したい。

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(1971/10)
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とりあえず「フランシス・アイルズ」の「殺意」を買ってくるよ

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■ 読了済の本 / アントニー・バークリー
第二の銃声、毒入りチョコレート事件

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