2012/06/09

殺人症候群(2002) - 貫井 徳郎

読了

殺人症候群 (双葉文庫)殺人症候群 (双葉文庫)
(2005/06)
貫井 徳郎

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警視庁人事二課の環敬吾が率いる影の特殊工作チームは、現代の必殺仕置人らしく、また鮮やかに悪を葬り去るはずであった。しかし今回の彼らの標的は、被害者の遺族に代わって復習を果たそうとする「殺人者」であった。「症候群シリーズ」の掉尾を飾る問題作!
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ついに本命の最終巻 これは期待以上の傑作でした!

今回のテーマはズバリ「殺人」「復讐」 この本には実に様々な「殺人者」が登場し、読者に複雑なテーマを投げかける。

凶悪犯罪であっても法に守られる未成年者の犯罪と、遺された遺族の殺人者に対して、法に対しての苦しみや憤り。臓器移植を待つ我が子の為にドナー患者を狙い殺人を繰り返す殺人看護師など、現代の社会問題を鋭くえぐる力作です。

「法的に裁けない犯罪者を次々と殺す職業殺人者と自分達が行っている事は本質的には同じなのではないか?」と自らの職務の必要性と環の思想に疑問を抱き悩む武藤と原田。そして、ついに動き出す倉持、、、

「依頼人がいなければ、許せねぇ悪党でも放っておくのか? あんた、それでいいのかよ。それがあんたの正義なのか」

陰惨な事件の描写に息が詰まり、何度も目を覆いたくなった全702ページ。吹き荒れる感情の嵐と、どっと押し寄せる疲労感。そこにあるのは途方もないテーマで読後感はお世辞にも良いとは言えません。

ですが、これは間違いなく「貫井徳郎」の最高傑作でしょう。

なんかさりげなく<叙述>トリックも入っていましたが、作品のテーマが重すぎて全く気になりませんでした それどころじゃないっていうw

結末は少し物足りなかったですが、理不尽な世の中においては感情に一切とらわれる事のない環のような完璧な人間は必要なんでしょうね。本当にそんな人間が存在するのなら会ってみたいですが。

物語の後半で教会に通っている<倉持さん>が宗教こそ違いますが、「佐々木丸美」の「雪の断章」や「忘れな草」に登場する「史郎さん」に少しダブりました

白夜のような朧げな道を歩む2人の職業殺人者の不確かな人生など「東野圭吾」の「白夜行」が好きな方にもオススメです(ただし、「白夜行」より救いはありませんw)。

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■ 読了済の本 / 貫井 徳郎
慟哭、失踪症候群、誘拐症候群、殺人症候群

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