2012/10/07

悪の教典(2010) - 貴志 祐介

読了

悪の教典 上 (文春文庫)悪の教典 上 (文春文庫)
(2012/08/03)
貴志 祐介

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悪の教典 下 (文春文庫)悪の教典 下 (文春文庫)
(2012/08/03)
貴志 祐介

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とびきり有能な教師がサイコパスだったとしたら、その凶行は誰が止められるのか──ピカレスクの輝きを秘めた戦慄のサイコ・ホラー。2010年度「このミステリーがすごい!」第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、第1回山田風太郎賞。
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「貴志 祐介」にハズレなし そんなふうに考えていた時期がウチにもありました。

「きっと途中から面白くなるはず!」そう信じて最後まで読みましたが、何の盛り上がりもサプライズも無く終わりました。

貴志 祐介」というと遅筆で作品数は少ないですが、ウチの好きな映画監督「スタンリー・キューブリック」に通じる要素(常に新しいテーマにチャレンジする姿勢)が感じられてお気に入りの作家なのですが、これはさすがに擁護できません。

つまらない この一言に尽きます。

まだ「綾辻 行人」の「Another」の方が楽しめましたよ。「東野 圭吾」みたいに人気が出て作品の質が下がるのは勘弁して欲しいです

「クリムゾンの迷宮」を100点満点とするなら、「悪の教典」は12点ぐらいでした。最後の「三池 崇史」の解説も色々とありえなく「こりゃ映画はスルー安定だな」と思う事ができました。

なかなか無いですよ こんな酷い解説。

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2012/09/23

セントラル・パーク事件(1942年) - クレイグ・ライス

読了 たまたま古本屋で発見して購入しました。

セントラル・パーク事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫)セントラル・パーク事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(2006/04)
クレイグ ライス

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その写真にたまたま写っていた人物こそピジョン氏だった。七年前に高額の保険をかけて忽然と疾踪し、まもなくその保険金が下りるはずのピジョン氏が生きていた!写真を手にしたビンゴは一計を案じた。ピジョン氏を押さえれば、保険金の分け前にあずかれる…相棒のハンサムとともに乗り出したビンゴだが、怪しげな人物が次次に現われて、事態は大混乱!ビンゴ&ハンサムの名コンビ・シリーズ第一作、新訳決定版で登場。
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以前に読んだ「マローン殺し マローン弁護士の事件簿〈1〉」は、初「ライス」&どちらかというとシリーズを読んでいるファン向けの短編集だった事もあり、あまり楽しめなかったウチにとって本作は「ライスの小説の面白さ」を教えてくれた作品でした。

とにかく登場人物がユーモアに溢れていて読んでいて愉快なのだ

チビで痩せっぽちで赤毛で貧相な(ただし野心の強さは誰にも負けない)「ビンゴ」と、超人的な記憶力を持ち(ただし別の部分で少し頭が弱いw)、どんな女性も虜にしてしまうような長身&イケメンの「ハンサム」が繰り広げるユーモア・ミステリー。この主人公である凸凹コンビが実に良い味を出しているのだ。

ユーモアに溢れすぎていて、どちらかというと「これコメディじゃないの?」と思ってしまうこともしばしば。でも、冷静に考えてみると結構な登場人物が容赦なく殺されたりしてるんですよねぇ。そんな冷たい物語をここまで面白おかしく書けてしまう。それこそが「ライス」の魅力であると思いました。

推理&ミステリ要素は少ないですが、気軽に読めて楽しい作品でした 最後のオチも王道過ぎる気がしますが、この作品に相応しいラストだったと思います。

表紙の2人が「ビンゴ」と「ハンサム」なのですが、ウチとしては「シュワちゃん」が登場するコメディ映画「ツインズ」の2人みたいな感覚でした

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2012/06/09

殺人症候群(2002) - 貫井 徳郎

読了

殺人症候群 (双葉文庫)殺人症候群 (双葉文庫)
(2005/06)
貫井 徳郎

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警視庁人事二課の環敬吾が率いる影の特殊工作チームは、現代の必殺仕置人らしく、また鮮やかに悪を葬り去るはずであった。しかし今回の彼らの標的は、被害者の遺族に代わって復習を果たそうとする「殺人者」であった。「症候群シリーズ」の掉尾を飾る問題作!
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ついに本命の最終巻 これは期待以上の傑作でした!

今回のテーマはズバリ「殺人」「復讐」 この本には実に様々な「殺人者」が登場し、読者に複雑なテーマを投げかける。

凶悪犯罪であっても法に守られる未成年者の犯罪と、遺された遺族の殺人者に対して、法に対しての苦しみや憤り。臓器移植を待つ我が子の為にドナー患者を狙い殺人を繰り返す殺人看護師など、現代の社会問題を鋭くえぐる力作です。

「法的に裁けない犯罪者を次々と殺す職業殺人者と自分達が行っている事は本質的には同じなのではないか?」と自らの職務の必要性と環の思想に疑問を抱き悩む武藤と原田。そして、ついに動き出す倉持、、、

「依頼人がいなければ、許せねぇ悪党でも放っておくのか? あんた、それでいいのかよ。それがあんたの正義なのか」

陰惨な事件の描写に息が詰まり、何度も目を覆いたくなった全702ページ。吹き荒れる感情の嵐と、どっと押し寄せる疲労感。そこにあるのは途方もないテーマで読後感はお世辞にも良いとは言えません。

ですが、これは間違いなく「貫井徳郎」の最高傑作でしょう。

なんかさりげなく<叙述>トリックも入っていましたが、作品のテーマが重すぎて全く気になりませんでした それどころじゃないっていうw

結末は少し物足りなかったですが、理不尽な世の中においては感情に一切とらわれる事のない環のような完璧な人間は必要なんでしょうね。本当にそんな人間が存在するのなら会ってみたいですが。

物語の後半で教会に通っている<倉持さん>が宗教こそ違いますが、「佐々木丸美」の「雪の断章」や「忘れな草」に登場する「史郎さん」に少しダブりました

白夜のような朧げな道を歩む2人の職業殺人者の不確かな人生など「東野圭吾」の「白夜行」が好きな方にもオススメです(ただし、「白夜行」より救いはありませんw)。

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■ 読了済の本 / 貫井 徳郎
慟哭、失踪症候群、誘拐症候群、殺人症候群

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2012/05/24

誘拐症候群(1998) - 貫井 徳郎

読了

誘拐症候群 (双葉文庫)誘拐症候群 (双葉文庫)
(2001/05)
貫井 徳郎

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警視庁人事二課の環敬吾が率いる影の特殊工作チーム。そのメンバーのある者は私立探偵であり、托鉢僧であり、また肉体労働者である。今回の彼らの任務は、警察組織が解明し得なかった、自称・ジーニアスが企てた巧妙な誘拐事件。『症候群シリーズ』第二弾。再び現代の必殺仕置人が鮮やかに悪を葬る。
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「必殺仕事人」貫井徳郎ver 第二弾!

今作は前作では出番の少なかった托鉢僧の武藤が活躍する。武藤は沈着冷静な原田とは違い意外と感情的。その意外なギャップが人間臭くて面白かったですね(相変わらず環は掴みどころがないキャラクターですが)。

1998年の作品ということでBLOGがホームページと書かれていたりとか少し時代を感じる表現がちらほらと見られますが(オフラインでメールを書いて送信する時だけネットに接続するとかねw)、インターネットを活用した誘拐犯罪というモチーフは当時としては、かなり先見性の感じられる題材なのではないだろうか。

物語の後半、巧妙な犯人に対して環が取った手段は現在でいう「炎上」と呼ばれる現象に近い手段であり、某大型掲示板が有名になった西鉄バスジャック事件が2000年という事を考えると、その2年も前にインターネットのおそろしさ・個人情報の大切さなどを提示している本作&貫井徳郎は実に鋭いですね。

中盤にそこまでパソコンに詳しくない人物が偶然にもとあるホームページを発見したりとか、偶然にもとある場所でとある人物と遭遇したりとか、ちょっと偶然が重なりすぎていた点が少し引っかかりましたが、巧妙な犯人「ジーニアス」が特定されてしまう要因となったトリックなどはなかなか良く出来ていて、エンターテインメントとしてはかなり高水準な作品でした。

よーし ついに本命の「殺人症候群」だー!

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■ 読了済の本 / 貫井 徳郎
慟哭、失踪症候群、誘拐症候群

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2012/05/08

失踪症候群(1995) - 貫井 徳郎

読了

失踪症候群 (双葉文庫)失踪症候群 (双葉文庫)
(1998/03)
貫井 徳郎

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「若者たちの失踪の背後にあるものを探って欲しい」依頼に応えて、環敬吾はチームのメンバーに召集をかけた。私立探偵・原田柾一郎、托鉢僧・武藤隆、肉体労働者・倉持真栄。3人のプロフェッショナルが静かに行動を開始する。暴かれる謎、葬り去られる悪。ページを捲る手が止まらない「症候群」3部作第1弾!
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「必殺仕事人」貫井徳郎ver

謎の失踪を遂げる若者と<戸籍制度の抜け道>を利用した悪事?(現在は法律で罰せられるのだろうか?)と、それが原因によって起こるトラブルと人間関係。ありそうな話だ。

ちょっと「宮部みゆき」の「火車」に似ているが「火車」よりテーマは重くなく、どちらかというとエンターテインメント作品でした

物語は娘との意思疎通に悩む私立探偵・原田の苦悩にスポットライトを当て進む。仕事を優先して来た父と、色々な悩みを抱えた娘との話に少し感動。

「ちょっと武藤と倉持の活躍が少ないなぁ」と思っていたら、どうやら他の2人は2巻以降で活躍するようで 早くも次を読むのが楽しみです。

巻末の解説も本書だけでなく貫井作品全体に深く突っ込んだ解説で良かった(ただし、「慟哭」「失踪症候群」「誘拐症候群」とネタバレ全開なので注意)。「井上陽水」の「夢の中へ」を例に挙げるのも面白いね。「氷の世界」の頃の彼のイメージはなんとなく抱いていたけど、「夢の中へ」の2番の歌詞は強烈で驚いた。

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■ 読了済の本 / 貫井 徳郎
慟哭、失踪症候群

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